かみくず日記

2003年4月13日 不動産めぐり

不動産めぐりで部屋探し。しかしなかなか煮詰まらず。

イラク戦争のニュースで,あの銅像の倒れるシーンばかり何回も何回も繰り返して流すのはどうかと思う。もちろんあれはあれで真実だけど,そもそもあれはセレモニーの映像なわけでしょ。

メーリングリストで,イラク戦争の写真を集めたサイトが2つ紹介されていました。Pictures of Civilian Victims of the Anglo-American Aggression in IraqThe March For Justice(※どちらも非常に刺激の強い映像が含まれているので,苦手な方はクリックしてはいけません)。本当は,こういう画像の力を借りて何かを訴えるというのにはすごく抵抗があるのですが,今のメディアの状況へのささやかな抵抗として,敢えて挙げておきます。

2003年4月11日 住基ネット

夜はプラスワン。反住基ネット連絡会主催のイベントを見に行く。

地味なイベントだし,あんまり客入っていないかと思ったら,かなり席が埋まってました。内容は,前半ややもたつくところもあったものの,全体的には,いろんな分野の人の話が聞けて,なかなか良いイベントでした(前半ちょっと「幽体離脱」しそうになりましたが,それは私が非常に疲れていたため)。司会の吉村英二さんの,のらりくらりとしつつ,でも遠くにいったパネラーをひゅっと引きずり戻す,羊飼いのような(?)まとめぶりが見事でした。

ただ,私はソフトウェア技術者で,現場がどうなっているのか興味があったので,開発やってる方の出席が取りやめになったのは,すごく残念でした。会社の圧力でもあったのかと心配しましたが,あとで吉村さんに聞いたら,欠席の理由はまったく個人的な都合だったそうです。

実は私は,住基ネットのことはあんまり心配してないのですよ。何故かというと(これは今日のパネラーでもあるいずみちゃんのサイトで知ったのですが)システムの中身はもうボロボロのようなので。これでは本当に(!)住民票取るぐらいにしか使いものにならない。結局,役所のお荷物として拡張もされずにフェードアウトしていくシステムではないかと。

で,そういう話はイベントでも出ていました。しかし,話はそこで終わらない。

私がすごく驚いたのは,国の本命は住基ネットではないのかも,という話。曰く,実は水面下で,平成17年度ぐらいをめどに,戸籍のネットワーク化の話が動いているらしい。住基ネットはそのための地ならし。国は,住基ネットの導入によって地方自治体のITスキルを向上させて,その成果を戸籍ネットに利用するつもりではないか,と。この戸籍ネットの話,以前からあると言われながら,なかなか証拠が挙がらなかったところ,某自治体の人が全然関係のないところでうっかり喋って発覚したもので,かなり信頼性の高い情報のようです。

2003年4月10日 <日本人>の境界

再び職場の引っ越し。といっても10階から12階へ移っただけですが。いつもなら,梱包だけ自分でやって,運ぶのは業者任せだったのですが,このご時世,できることは自分でやれ,ということで,運搬も自分でやりました。えらい疲れました。

会社帰りの電車の中で,昨日すこし書いた,小熊英二『<日本人>の境界』を読み終えました。日本人とはどの範囲の人を指すのか,それはどう決められ,どう動いてきたのかを,朝鮮,台湾,アイヌ,沖縄の歴史から検証した本です。もともと小熊氏の博士論文として書かれた堅い本で,700ページを越える大著,おまけに値段もびっくりの5800円と,他人に気安く勧められる本ではありませんが,近現代史に興味のある方,特に,最近の「自尊」史観に対してきっちり理論武装をしたい人は,読まれるといいと思います。膨大な資料を引用しており,しかもこのページ数,本当ならもっと退屈になってもよいところですが,意外にも最後まで放らずに読めました。それは,もともと私がこういうテーマに興味があるというのもありますが,それ以上に,小熊氏の,人間をきっちり理解しようとする態度による部分が大きいと思います。特に,第12章,台湾議会設置請願運動の高揚と衰退の話と,第13章,唯一の朝鮮人衆議院議員・朴春琴の奮闘と挫折の話,それに第18章からの沖縄復帰運動の話は,歴史に翻弄された人々の無念さが強く伝わってきました。

ちなみに『噂の真相』4月号(先月号)に小熊氏のインタビューが載っています。著書の内容から,血の気の薄い若年寄タイプの男を想像していたのですが,写真見たら全然違ってました。なんでも,バンドやってて,インディーズとしてCD出したこともあるそうです。あと大学の研究室のサイトで写真見つけたのですが,これがまたカッコ良い。

2003年4月9日 終戦?

パレスチナホテルの前,世界中のメディアの前で引きずり倒されるフセインの像。歓声をあげる市民。箸を止めて見入る。陰鬱な気持ちになる。もちろん,私がイラク攻撃に反対する理由は,他の人々と同じく,フセイン政権を擁護するためではないので,彼らが喜ぶ理由はよく分かるけれど,その映像が世界中に配信され,反復され,アメリカのプロパガンダに利用されていることを知ったら,彼らはどう思うだろう?直後のラムズフェルド国防長官の記者会見,イラク国民は今回のアメリカの仕事,攻撃がピンポイントで行われ,一般市民の被害がほとんど無かった(!)ことをよく理解している,という発言を聞いたら,どう思うだろう?。だいたい,この戦争は大量破壊兵器のあることが大前提ではなかったのか? それを使わず(無いから使えず?)崩壊してしまうようなフセイン政権は,本当にアメリカの言うような「脅威」だったのか?要するにアメリカは,ウソを言って戦争を始めたのではないのか?結果が正しければ(あるいは正しいと言いくるめることができれば),手段が不正でもよいのか?世界は,まさにマイケル・ムーアの言う,アメリカの造った「フィクション」の中で,転がされている。

もっとも,先のラムズフェルド国防長官の会見は,あまりに楽観的過ぎるような気がします。英米軍が歓迎されているとは言っても,それはイラク北部のクルド人自治区やバグダッド市北東部のイスラム教シーア派の多い地区など,反フセインの地域を辿ってきたから。それがそのままイラク全土で通用するとは,ちょっと思えない。この人,戦争の早期終結も予想してたし,とにかく見積もりの甘いひとだと思います。フセインの像を足蹴にするイラク市民だって,彼の解釈のような,そんな単純な気持ちで動いているわけじゃない。これは,たまたま今,小熊英二『<日本人>の境界』を読んでいるので,余計にそう思うのです。

2003年4月6日 撮影

昨日とはうって代わって快晴。そんな中,なんと朝6時に起きて,8時にプラスワンへ。平日でもこんな早起きしないのに。。。早朝の歌舞伎町は,なんとも爽やかな雰囲気でした。コマの前の大通りでは,遊んでたのか仕事してたのか,家路を急ぐ水商売風のねえちゃんを,スカウトマンが一生懸命口説いてました。

なんでこんな時間にプラスワンに行ったかというと,イベントで使うビデオのエキストラを頼まれたのですよ。まあ,エキストラと言っても,「プラスワンの客」の役でして,他の常連さんといつも通りに客席に座ってただけなんですが。

で,10時過ぎには撮影も終わり,ムキンポさんと二人で遅い朝飯を食った後,ひとりで四谷に花見に出かけ,それから久しぶりにアメリカ大使館へ。

別に大事件があったわけじゃないけど,書き残して起きたいことがいろいろ。ヒマが出来たらまた書き足します。

2003年4月5日 Word Peace Now 4.5

Word Peace Now 4.5。しかし,起きたら夕方でした。。。したがって,今回レポートはありません。ごめんなさい。ということで,様子を知りたい方はムキンポさんのところを見てください。大雨のせいで,集まりもイマイチだったそうです。主催者発表で1万8千人。結構荒れたところもあったようで,逮捕者も1名出たそうです。

あと,いろいろあって,ちょっとめげ気味。

2003年4月3日 桜の花

4月に入り,桜が急に満開になりましたね。

作家の高村薫が以前書いていたのですが,桜というのは,大人になって発見される花,なのだそうです。幼い頃の桜の記憶がほとんどないことに気づき,何故かと考えてみたら,若い頃の四月というのは,新しい生活が始まる月であり,桜のことなど眼中になかったのではないか。言い回しはうろ覚えですが,だいたいそんな感じの話。人によっては異論があるのかもしれませんが,私はすごく腑に落ちるところがありました。確かに,小学校の頃を思い出すと「お花見」の記憶はあっても,満開の桜の記憶があまりない。いや正確には,満開の桜の記憶はあっても,それは一つの風景として心に残っているだけで,いまの私が満開の桜を見て「美しい」と思う,その気持ちは,当時の記憶の中にはない。

歳を重ねた私にとって,四月はもう,以前のような「新しい月」ではない。四月を迎えることは,歳を重ねることでしかない。そこで初めて,満開の桜が私の目に入ってくる。でも,見えているのは,今年の桜だけではないんですよね。だからこそ,余計に美しく見えるのだと思います。

2003年4月1日 引越し1日目

職場を引っ越しての第1日目。今まで1時間弱で会社に着いていたのが,今日からは1時間半以上。遠い。。。

2003年3月31日 職場の引越し

職場の引っ越しの荷造り。宅配業者に出す金もケチられ,パソコンも自分で梱包。持ってる技術書が多くて,箱詰めしてたら午後一杯かかってしまいました。腰が痛い。

思い起こせば,今の職場は,途中で1年ほど別の場所にいたものの,8年はいる計算で。その割りには,別れはあっさりしていて,なんだか拍子抜けします。明日からの職場は,通勤時間が今の2倍。早起きせねばなりません。