東急東横線の旧渋谷駅跡でイベントがあるというので行ってきた。
一駅分の入場料を払って中に入る。ホームの間の線路に蓋がされ、写真パネルや鉄道グッズの出店、子供向けの記念撮影コーナーなど。 中央にはステージも組まれ、向谷実のライブなどあるらしい。
この日一番の目的は「バラスト持ち帰り」の企画。一日限定1,000名、500円の袋を買うと、ホーム先端の先に広がる線路に下りて、バラストを好きなだけつめて持ち帰れるというもの。線路に降りるのは、都会だとなかなかできない体験だ。
バラスト詰め放題といっても、持って返って何に使うんだということで、線路に降り立って駅を眺める。これまでなかった目線だ。
今から20年以上前、大学通学の乗換駅だった。休みの日も、映画を観に、芝居を観に、あるいは何の目的もなくとりあえず、何度となく向かった駅だ。彼に振られて呆然と電車を待っていたこともあった。しばらく後、その女性とばったり会ったのも、東横線から山手線に乗り換えるあの階段の途中だった。しばらく後、それは今でもずいぶんと長い期間だったような気がするのに、 実はたった4年間の内の出来事だったのだ。
時間はずいぶん過ぎてしまった。