夏休みにどこにいくか。仕事に追われてゆっくり考える余裕もなく、休みのシフトを後半にしてようやく仕事が片付いたのは、休み前日の12日。嫁さんは「青森行きたい」「白神山地がみたい」などと言っているが、青森は遠いし、歩きを億劫がる嫁さんには白神山地はハードルが高い。近場で温泉でも行くか。そんなことを考えていたら、新聞で大地の芸術祭の記事を読み、まあ温泉だけじゃなくイベントもあったほうがいいかな、ぐらいの軽い気持ちで、新潟に行くことにした。
公式ガイドブック買ったりして、一応下調べはしたものの、正直言ってそれほど期待をしていたわけではなかった。屋外の現代アートのイベントはいくつか経験したことがあり、それなりに楽しいことは判っていたが、それは予想の範囲だった。しかし、実際行ってみて、なんというか、それは、非常に揺さぶられる体験だった。
新潟県十日町市で開催されているこのイベント、2000年に始まって、今年で4回目になるそうだが、不覚にもこれまで、存在自体を知らなかった。東京23区を越える面積のところに300点以上の作品が散らばっていて、今回見たのは1日半で17作品、全体の5%しか接してないので、全体をあれこれいうことはできないんだけれど、とにかく、横浜に戻って1日経つけれど、あれは何だったのか、と考えてしまう。