今日は部長の突然の命令により、定時後、職場の席替えがあった。長期出張している人、顧客先常駐の人の席をなくし、使用スペースを減らして部の経費を節減するんだそうだ。顧客先に一日4時間「半常駐」している私の席は、やっぱり半分になるのだろうか?
トム・デマルコ、ティモシー・リスターの名著「ピープルウェア」(日経BP社)には、職場のスペースを狭くして経費を節約することがソフトウェア会社にとっていかに大きな間違いであるかということが書かれています。
あるいは、オフィス環境に投資する金を1セント節約するのも、製品の売上で1セント儲けるのも、原理的には同じことである、といったことを考える輩は、コスト/利益理論を知ってはいても、利益の本質には全くうとい管理者だ。確かにコストについては、数式を混じえてかなりの知識を持っているだろうが、数式だけでは解けない問題には何の注意も払わない。オフィスへの設備投資を減らしてコストを抑える、というのは捨てがたい考えだが、しかし「捨てがたい」というのは、一体何と比べてのことなのだろうか?答えは明快で、オフィスの投資節約効果は、生産性低下の危険性と比較する必要がある。
(第9章 オフィス投資を節約すると)