結婚式のBGMの差し替えが今日までなのですが,昨日の晩に作ったMDの発送が間に合わず。式場に電話して,明日必着の約束。仕事も余裕があったので,フレックスで早めに退社して,東京のレンタルオフィスで少し手直しして,夜7時に東京中央郵便局から,翌朝10時に着く便で発送。やれやれ。
BGMなんてもともと凝るつもりは無かったので,何も考えてなかったのですよ。式場からサンプルテープを貰っていたのに,テープレコーダーが手元になくて,ずっとほったらかしにしてました。で,直前になって聴いたら,ぱっとしない曲ばかりだったので,慌てて対策。でも,時間がなかったので,最初の立礼~入場と,最後の花束贈呈~おひらきのところしか作れず,「見せ場」のところは全部式場にお任せになってしまいました。無念です。
昔,芝居をよく見に行っていたころ,自分も演出の仕事がやってみたいなぁ,と思っていた時期がありました。当時私の好きだった「夢の遊眠社」という劇団は,音楽が素晴らしく,また自分も部活でずっと音楽をやっていたので,そういう仕事には今でも憧れがあります。だから今回は,一生に一度,自分で音楽の演出ができるチャンスだったんですがねぇ。
遊眠社と言えば,5月にやっていた野田秀樹の「オイル」,見に行くつもりだったのに,結局だめでした。なにしろ結婚の準備と引っ越しでもう頭が破裂しそうだったので,とてもそんな余裕はなかったですよ。野田の芝居は,自分の学生時代の思い出と重なっているので,独身最後の記念に是非見たかったのですが。
しかしまあ,そんなものでしょう。だいたい「~の記念に」なんていう理由でやったことって,たいてい記憶に残らない。本当にいつまでも思い出に残ってることって,そのときは無我夢中で,先のことなんて考える余裕もなかったりする。ああだから「人生とは思い出づくりだ」っていうのは,あんまり正しくないと思うわけで。高校時代,部活を引退する先輩が「俺達は思い出作るために音楽やってるんじゃない」という名言を残したのですが,まさにその通りだと思います。思い出は,作るものではなく,出来るものだと思うわけです。
芝居って映画や音楽と違って,そのときに見ないとダメなんですよ(音楽もライブは別ですが)。なので「オイル」を見逃したのは非常に残念です。でもそういう残念な日常というものがひとつの「ものがたり」となって,自分の記憶の中に残っていく,そういうのが,人生の面白さではないかと思うのです。って,なんかえらい大風呂敷だなぁ。