2003年3月28日 おだぶつ村ふたたび

今日は朝から品川の顧客先でプログラムのテスト。昼過ぎぐらいまでに終わらせて,あとは会社に帰って昨日の続きをやろうと思ってたのに,案の定時間がかかり,顧客先を出たのは夜8時近く。ということで,会社に戻るのはやめて,本駒込のイベントをちょっとだけ覗きに。

最初,勘違いしてJR駒込駅で降りたら,全然場所がわからず,かなり焦りました。ナイフさんに電話して確認したら,南北線の本駒込駅とのこと。南北線って,最近できたんですよね。私の頭の中にある地図には,そんなの全然なかったのですよ。こんなことなら,東京廻りで行けばよかった。結局,着いたときには夜9時をまわっていました。

あのあたりは,大学生の頃,三百人劇場に映画を見に行ったぐらいで,あんまり馴染みがなかったのですが,お寺が多くて驚きました。東京にも,こんなところがあるんですね。その一つ,今回の会場となった光源寺は,思っていたよりは小さなお寺でした。で,その境内に,劇場型のテントが一つ,出店用テント(運動会でよくみるやつ)が2つぐらい。あと,見せ物小屋風の大きな看板。

出店の前で立ち話してたら,ハンスト中の平野さんに呼ばれて,すこし話をしました。ハンストといっても,悲壮な感じは全然なくて,平野さん曰く,要は話題づくりだと。でも,そういう「遊び」を心底徹底的にやってしまうところが,すごくいいなあ,と思いました。あと平野さん,ここを何度か読んでくれてたみたいで,「お前とこ,お前の気持ちが出てて,すごく良いよ」てなことも言われました。まあ,おだてもあるだろうし,自分でもそんな大層なものだとは思っていないけれど,言われるとやっぱり嬉しいものです。

イベントの方は,パネラーが,経済学者の金子勝さん,管理職ユニオンの設楽清嗣さん,立教大のアンドリュー・デウィットさん,あと司会は吉岡忍さん。外から見ると小さく感じたテントですが,中に入ると,天井がとても高くて,結構広い。その中で,靴を脱いで,あぐらをかいて聴きます。ロフトのイベントと比べて,観客の年齢層はちょっと高め。お坊さんも二人いました。

d20030328-01内容は,エキサイトした昨日のイベントに比べれば,地味でだれ気味だったそうですが,私には結構面白かった(1時間しか聴かなかったせいもあるけど)。金子勝さんは,たまにテレビで見かけるだけで,今まであまり関心がなかったのですが,話もうまいくて,なかなか良い人でした。金子さんの話でとても興味深かったのは「石油のための戦争だ,という言い方は止めた方が良い」というもの。曰く,確かにそれも一つの要因だが,問題はそれだけではない。どこかで誰かが得をしているというのはすごく分かりやすいが,そういう分かりやすさにとらわれて,複雑な要因について考えずにいると,たとえばアメリカが大量破壊兵器のささいな証拠を針小棒大に喧伝するなど,情報操作がなされたとき,それを正しく見破れなくなるのではないか。だから,石油のための戦争だというのは,言ってもいいけれど,そこで止めてはいけない。現代は,戦争が起これば株価が下がる時代。経済の中枢で利益を得ている人でさえ,戦争で経済が不安定になることを恐れている。言うならむしろ,戦争がどれだけ不経済なものかを訴えていったほうがよい,と。言われてみれば確かにその通り。経済が戦争を起こすという現実を逆手にとる考え方は,私にとっては新鮮でした。金子さん,その晩は朝ナマに出演するため,途中で退席するはずだったに,結局最後の質問まできっちり応えていました。

それから,誰の発言だったか忘れたけど,曰く,アメリカでは,反仏でフランスワインをボイコットするなんて話がでるなど,(内容の是非はともかく)意見を行動で表明する人が多い。日本では,投票以外の方法で意思表示をする人が少ないのではないか。しかもその選挙でさえ半分ぐらいしか行かない。財布を使った投票も必要ではないか,と。確かに,私自身は「政治的意思表示=投票」と思い込んでいたところがありましたね。

あと,これはあまり内容には関係がありませんが,パネラーも観客も,みんなマイクを使っていたのに,質問に立ったお坊さんが,マイクなしでしっかり話していたのは,さすがだ思いました。

d20030328-02イベント終了後,外に出て,久田恵さんが店番をする出店で焼き鳥を買いました。あとハンストコーナーでは,平野さんのとなりに漫画家の石坂啓さんが。平野さんに写真を頼まれたので,ついでに自分でも一枚。私は本,特にノンフィクション系が好きなので,共同アピールの会がらみのイベントに行くと,いろんなライターの人がナマで見られて,すごく嬉しくなります。

10時過ぎて,テントでは映画の上映があったのですが,終電が危なそうだったので帰ることに。帰りはムキンポさんと一緒になり,昨日のイベント,テントが使えず外でやった理由を聞いて,唸ってしまいました。思想や信念に関する話で,私にはそれを正確に伝える自信がありません。なのでここには書きません。ただ,他人の思想を,それが自分に思想に反するものであっても大切する,そういう人はすごくカッコイイ,そんなことを思いました

2003年3月19日 アメリカ大使館へ

昨日のクラクラ感に昼過ぎまで悩まされる。まあ,割り切って頑張っていくしかないか。

夜は都内。新橋駅東口のロータリーで六本木経由渋谷行きのバスに乗り,霞ヶ関三丁目で降りてアメリカ大使館へ。集まってるのは100人ぐらい。「謎のサラリーマン」ことMさんに出くわす。ふとんINで見かけた面々も。

いったん抜けて国会裏も覗いてみるが,寝袋に入ってソプラノサックスを吹く青年が一人だけ。聞けば,昼間は歩道一杯に人が集まっているとのこと。

再び大使館に戻ると,髪型ぴっちりの男二人が,警察に囲まれて大声挙げている。アメリカ支持を訴えに来たらしい。トラメガを取り出し「日米同盟を堅持しーろー」「似非平和主義者はかーえーれー」。親米というより,反左翼らしい。そのうち「U!S!A! U!S!A!」の大合唱(二人で)。挑発には乗るな,ということでみんな無視。しかし,中にはカリカリきてるひとも。私はというと。。。まあそう人もありかなってことで,あんまり腹は立たなかった。それにしてもUSAコールか。あと「極左はかーえーれー」とも叫んでたけど,この大人しい集団を極左呼ばわりしたんじゃ,本物の極左が怒るよ。反対派との間を警察がブロックしていたので,とりあえず衝突はありませんでした。

d20030319-01集まっている人たちは,本当に雑多。ゼッケンつけてハンストしてるひともいれば,静かにキャンドルを掲げるひと。戦争ほーき(写真)を掲げるひと。途中で川田龍平さんも登場。年齢層も女子高生からおじいさんまで。ただ,若い人の割合が多く,都内だというのに会社帰りの人が少ないのはちょっと意外でした。で,そういった人たちが。トラメガ回してスピーチしたり,大使館に申入書を渡しに行ったり。自然発生的に,いろんなイベントが起きていました。

スピーチの合間には戦争反対コール。でも私,これだけはちょっと敬遠ぎみ。だって照れるし,なんか宗教みたいじゃん(って,宗教そのものを否定する意味じゃないです)。声を揃えなくたって,人が集まる喧噪の中,いろんなひとの主張や会話や歌が聞こえていればいいように思うんだけど。実際,私もそうだけど,プラカードも持たず,ただ立つくす,座り込むだけの人もたくさんいた。テレビで見るのは派手で元気のいい人ばかりだけど,別に声だせって強制されるわけでもないし,プラカードなんか無くても大丈夫なんだけどね。だから,都内にお勤めの方,明日,会社帰りにどうです?

あと,そっと入りこんできた公安を若い連中が発見,「何やってるんだ!」と大声をあげ,取り囲んで追い返す場面も。公安は警備のラインの向こうに逃げ,追いかけた青年が怒って警察と衝突,さっきの二人組の煽りも加わって,局所的でしたが,一時危ない雰囲気でした。

2003年3月18日 クラクラ

昨日の続きで更に爆発的にブチ切れそうになる。で,ブチ切れることができないので,頭がクラクラした。

1998年ぐらいから去年まで派遣先でやっていた仕事について,自社の今度の課長から,あの仕事はまったく無意味無価値,あんな仕事を真面目にやる人間は無能だという主旨のありがたいお言葉を頂きまして(怒)。あのとき責任者だったろうが。なのに現場に一度も来なかったアンタに言われたくはないよ。まあ,成果主義というのが,ババの押し付け合い,無責任体制を助長するひとつの例ですかね。自分の成果を守るため,火中の栗は他人に押しつけ,他人の利益は横からさらう。これじゃ,会社が赤字になって当たり前。別件でこっちにも非があって,だから強く言えないところが悔しい。これから自分のやる仕事が,全部彼の成果になると思うと,絶望的な気分になる。

。。。すいません。不機嫌な話で。話を変えます。

イラク攻撃の期限が切られましたね。(ああ,これも不機嫌な話題。。。) イラクってどんな国か知りたい方には雨宮処凛の『悪の枢軸を訪ねて』がお勧めです。イラクの普通の庶民の様子が明るく描かれていて,それでいて,アメリカによる支援と裏切りの歴史についてもきちんと知ることができます。独裁体制に対する見方がやや甘いような気もしますが,それを差し引いても,書かれている内容は,ブッシュ大統領やアメリカのメディアが流しているものとは大きく違っています。ちなみにこの本,デモのときの飲み会で,雨宮さんにサインして貰いました。雨宮さん,エキセントリックな人なのかなと思って以前は勝手に敬遠してたのですが,最近『自殺のコスト』を読んだら,これがすごく気に入って,それ以来ちょっと気になってます。

あと,もう放送が終わってしまいましたが。この前のNHKスペシャル「アメリカとイラク」も見る機会があるといいのですがね。

  • クウェート侵攻直前まで,アメリカは対イランのためフセイン政権を支援していた。
  •  そのためにアメリカは,炭疽菌まで輸出していた湾岸戦争のとき,アメリカはクルド人・反政府勢力の蜂起を軍事的に指導しておきながら,その後,政権崩壊による混乱を恐れて手を引き,その結果,多くの人々が見殺しとなった。
  •  国連の査察団の中に実際にアメリカのスパイがいた。

などなど,あの番組で紹介されたことは,きちんと世の中の常識になっているんでしょうかね。こんなことやっといて「ならずもの」呼ばわりはないだろう。

2003年3月16日 空き地を耕したのは。。。

ロフトのおじさん板にここのアドレスが出てて,ちとびっくり。あんまり人に教えてないんだけど。まあ,アドレス書き込んでくれたムキンポさんには,こっちから無断でリンクさせてもらってたので,構わないのですが。

ただ,一応断っておくと,ここは極々私的なことを綴る予定でして,今月はたまたま世の中がああいう状況なので,内容もこういう風になっているだけなのですよ。だから,運動系の情報を求めて来られた方には,残念ながら期待に添えないと思います。ホント私は,野次馬に過ぎないので。

その点,ムキンポさんのところはすごく充実してます。私が,今までほったらかしだったこの土地に,とりあえず日記だけでも書くようになったのは,一つはムキンポさんの影響だったりします。(もう一つは,職場の人の影響なんですが,それはまたの機会に。。。)

2003年3月8日 WORLD PEACE NOW 3.8

WORLD PEACE NOWのデモに行ってきました。

12時に新宿PePe前,又は13時に日比谷公園噴水前に集合ということで,9時に目覚ましかけてたのに,起きたら「生活小百科」やってて,めちゃ焦りました。

日比谷公園に着いたのが13時半。その時点で,詰め詰めで6千人入るという野外音楽堂はすでに満員で封鎖されており,音楽堂の外は,それを遙かに上回る数の人々であふれかえっていました。公園のあちこちで集会やライブを開かれていて,真面目なアジ演説もあれば,バンドや民族音楽の演奏もあったりして,それらを覗いてまわるのがなかなか面白かったです。あと,今回は個人参加の人が多かったのか,「誰でも入れる」という旗には,ものすごく長い列が出来ていました。

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出発時刻が近づき,音楽堂の入場規制が解けたので,ようやく中に入ってみんなと合流。そのまま音楽堂の裏口から出発したのですが,音楽堂外で待機していた列と合流し,しかもデモコースは警察の規制で1車線しか使うことができず,公園の出口でさっそく大渋滞が発生。道に出るまでかなり待たされました。

それでも,道に出てからは順調に進み,外堀通りに出てからは,既にゴールした人たちが沿道から手を振ってくれるなど,かなりよい雰囲気でした。あと,併走している クルマの反応がなかなか良く,クラクションで応えてくれたクルマが何台もありました。

ゴールは東京駅の手前にある駐車場で,そこで流れ解散。そこは渋滞も混乱もなく,あっけないほどすんなり終わりました。その後,来た道を引き返して帰ったのですが,有楽町の駅に着くまで,デモの列は,とぎれることなく延々と続いていました。

この日は4万人集まったそうです。本当は,外国のニュースでみるような,道路を人で埋め尽くす光景を期待してしていたのですが,日本の場合,いろんな規制があって,そうはいかないのだそうです。でもまあ,それは贅沢というもので。よくメーデーなどでは何万人も集まったりしますが,あれは組合が組織動員をかけているからで,組織動員に頼らずこれだけの人数が集まったというのは,近年では画期的なことなのだそうです。スタッフの数も少ないのに,この参加者数で大した混乱もなく終わったというのは,それだけでかなり凄いことだと思います。

2003年3月7日 飲み会行けず。。。

一昨日ぐらいからダルかったのが更に悪化し,猛烈に調子が悪くなる。せっかくの飲み会にも行けず。

さて,明日はデモだ。

2003年3月6日 思いがけないことがあって

夜,思いがけないことがあって(正確には,それを夜聞かされて),この半年間のことをいろいろ思い出し,感慨にふけってしまった。うー,この気持ち,上手く書けない。。。

さて,明日は飲み会だ。

2003年3月5日 めちゃ眠い

今日は仕事中,めちゃめちゃ眠かった。仕事の話してるのに,気が付いたら眼つぶってるし。こんなに眠かったのは何ヶ月ぶりだろう?しかもどういうわけか,夕方から俄然元気になるし。

ここ数日,堅い話ばっかりで,なんだか偏った人間と間違われそうですが,こんな風にぼーっとする日もあるのですよ。いや,そういう日のほうが多いかな。<というか,あんまりぼーっとするなよ。

2003年3月4日 働く

100円もらって50円分働けば,残り50円が利益になる。で,働く量を10円分ケチれば,儲けは60円。そうやっていけば利益は100円に無限に近づいていくわけですが,それは絶対に100円を越えないわけで。だいたいそういうケチりかたって,気持ちが萎えると思うのですよ。それならドカッと50円は使って,その勢いでまた別の仕事やるってのがいいのではないかと。ダメですかねぇ。

夜はロフトプラスワンへ。イラク訪問の報告会。同じ独裁国家でも,北朝鮮と違い,イラクはかなりアバウトな体制だとのこと。北朝鮮の「金バッチ」はお馴染みですが,イラクで「フセインバッチ」つけてるやつなんていないんだそうです。で,バッチも大学生が小遣い稼ぎに作ってたりしてるそうです。テレビでやればいいような面白い話がたくさん聞けました。

お土産にイラクのお札を貰いました。

2003年3月3日 全面広告

朝,寝ぼけ眼で朝刊めくってたら,WORLD PEACE NOW 3.8の全面広告が。グリンピース・ジャパンが単独で載せたらしい。すげーな,グリンピース。それにしても「ぬり絵」ってのは考えたもんだ。でも,こんなに人集めて,当日は大丈夫なんだろうか。って,数回歩いたぐらいで当事者づらして心配するうのも,ちょっと図々しいですが。

仕事の方は相変わらず憂鬱なことだらけ。ただ,今日(というかちょっと前からなのだが),意外な人の意外な一面を知るようになって,それがちょっと心地よい。当人には何でもないことでも,それが他の誰かに思わぬインパクトを与えることって,あるもんなんですよ。

明日は定時退社して,プラスワンへ平野さん達のイラクレポートを聴きに行く予定。頼むから,定時まで何も起きるなよ。(相変わらずカタイ。。。)